銅のリサイクル |重要課題|非鉄金属の安定供給とサーキュラーエコノミーへの貢献乾式プロセス焙焼物99スポンジ湿式プロセス貴金属殿物利用されるリサイクル原料(銅二次原料) 当社グループでは、銅系、貴金属系のスクラップ類や使用済みプリント基板などを市中から調達し、有価金属や貴金属を回収しています。これらの調達物の内、銅を含むものを総称して銅系二次原料と呼んでいます。これらの原料を、自熔炉または転炉で余剰となっている熱を利用して熔解することで銅を回収します。回収した銅の合計量を銅リサイクル処理量と呼び、2030年には電気銅生産量46万トンに対するリサイクル率30%に相当する14万トン/年(銅量)の達成を目指してプロセス改善および新規設備の導入検討に取り組んでいます。2024年度の銅系二次原料からの電気銅の生産量は約10.4万トンで、生産量に占める比率が23.4%となり、前年度(20.2%)より増加となりました。 全国各地から集荷した廃家電、廃電子部品、およびそれらの製造工程で発生した金・銀・銅・パラジウムなどの有価金属を高濃度に含有する廃電子基板などのE-スクラップを原料として、貴金属(金、銀、白金など)の回収・再生を行っています。 集荷された原料は、関係会社(大口電子株式会社)で貴金属を含む部分と含まない部分に分別のうえ、組成などに応じて乾式または湿式プロセスで濃縮を行い、東予工場に輸送します。東予工場ではこの濃縮原料を他の銅・貴金属原料と同時に製錬・精製し、高品位の貴金属に再生しています。貴金属の回収フロー 銅製錬所である東予工場では、その製錬過程から銅スラグを副産物として産出しています。その主な用途は、全体の8割が国内外のセメント向けです。銅スラグ中には約40%の鉄が含まれ、セメントの鉄源として広く有効利用されています。 ステンレスの原料となるフェロニッケルを製造する株式会社日向製錬所で副産物として産出されるフェロニッケルスラグの主な用途は港湾・土木工事用です。焙焼熔融(還元金、還元白金)溶解・剥離還元有価物受入大口電子(株)青金東予工場スラグの活用貴金属の回収
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