|重要課題|地球環境保全水リスクへの対応※1 The Globally Harmonized System of Classi■cation and Labeling of Chemicals(GHS):世界的に統一されたルールに従って、化学品を危険有害性の種類と程度により分類し、ラベルで表示したり、SDSを提供したりするシステム※2 Safety Data Sheet (SDS):化学品について、化学物質・製品名・供給者・危険有害性・ 水は地域の共有資源であり、周辺住民の生活や地域社会と密接に関わっているとともに、周囲の生態系にも影響を及ぼします。当社グループは、「住友金属鉱山グループの水に関する方針」のもと、WWF Water Risk FilterやWRI Aqueductなどのツールに加え、各事業場の水利用や周辺環境への影響も考慮して水リスクを特定し、その低減に努めるとともに、利用する水域の地域社会や環境に配慮し、限りある水資源の有効利用に責任を持って取り組んでいます。 例えば、フィリピン・パラワン島にあるCBNCでは、乾季に水不足になりやすい地域にあることから、尾鉱ダムに貯まった上澄み水をリサイクル施設で処理し、製錬工程で再利用するほか、工業用水としてサプライヤーである石灰スラリー製造会社へ供給するなど、水資源の有効利用に取り組んでいます。また、水に関する地域社会への貢献活動として、上水道設備の提供とその維持管理、必要に応じた飲料水のタンクローリーによる給水活動も継続しています。さらに、同社の環境管理活動部門であるEnvironmental Management O■ce(EMO)は、地元行政、NGOなどとと 当社グループでは、化学品を取り扱う機会が多いため、部門管轄のもと、すべての事業場において環境マネジメントシステムの中で化学物質管理体制を整備しています。例えば、事業場で新たな化学品を取り扱おうとする場合には、危険有害性情報、法令等の適用情報などを事前に調査し、事業場の会議体での審議を経て採用を決めるようにしており、事業場からの事前の相談や確認には事業本部と安全環境部で応じています。 また、法的義務の有無に関わらず、お客様や当社グループ内の他の事業場へ譲渡提供するすべての化学品を対象に、安全に取り扱うための情報を、化学品の分類および表示に関する世界調和システム(GHS)※1に準拠した安全データシート(SDS)※2の交付にて伝達することとしています。新規材料の開発においては、最終製品に適用される国内外の規制や、製造工程における環境影響など、含有物質の有害性を考慮のうえ、開発テーマの審査を行い、お客様に安心して使っていただける材料の開発に努めています。 そして、大気・水域への排出については大気汚染・水質汚濁に係る法規制を遵守し、さらに化学物質の排出量を削減していくために、事業場により個別に目標を立てて取り組んでいます。 2024年度も各事業場にて有害物質排出量低減目標に応じた対応を実施しました。安全上の予防措置・緊急時対応などに関する情報を記載する文書もにチームを構成するなど、工場の操業が周辺の水域に重大な影響を与えていないか定期的に水質検査を実施し、モニタリングを継続しています。 なお、当社グループは、CDP水セキュリティ質問書に毎年回答するとともに、「水に関する方針」に基づいた取り組みを社内外へ発信しています。105化学物質の管理と削減
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