統合報告書2025_和文
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3.課題および課題に対する今後の主な取組事項 外部専門家からは、上記総評を前提としつつ、監査活動の一層の充実を図る観点から、課題の指摘がありました。それを踏まえ、監査役会として今後取り組んでいくことを確認した主な課題および、その取組事項は以下のとおりです。その他の諸課題についても引き続き検討していきます。1)監査役間の情報共有・連携に関する事項 社外監査役が、社内会議に参加する前に、背景事情等を十分に把握しないまま大量の社内資料を読み込み、理解する負担や、議題のポイントの共有を事前に受け、把握することへのサポートについては、改善の余地がある。今後は、社内意思決定資料等のより積極的かつ早期の提供を行うとともに、取締役会等の重要会議の事前・事後の適切なタイミングにおいて、質疑応答・補足説明の場を設けることを検討する。1.評価プロセス 外部専門家(アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業)に独立・客観的な立場からの分析・評価を委託し、a.全監査役に対するアンケート、b.全監査役に対する個別インタビュー、c.外部専門家の評価結果および指摘事項を踏まえた監査役会での議論を実施しました。2.分析・評価結果の概要(総評) 外部専門家からは、以下の点を含む監査活動に鑑み、「充実した監査活動が行われている」との総評を受けました。これも踏まえ、監査役会としましても、監査役会は有効に機能しており、監査役監査は実効性を有していると評価しました。・ 各監査役が、取締役会等の重要会議への出席、代表取締役を含む執行側へのヒアリング、各拠点・関係会社への往査を中心に監査を行うとともに、経営層・部門長・各往査先等に対し、必要な意見表明、指摘を行っている。特に、 当社の監査役会は、監査役監査および監査役会の実効性を確認し、向上させることを目的として、その実効性の分析と評価を行っています。2024年度における結果の概要は以下のとおりです。社外監査役も、これらの往査等に常勤の監査役と同様に参加しており、他社の社外監査役に比べても相応の負担のもとで監査活動に従事している。・ 監査にあたり、監査役の独任性の観点から社外監査役を含む各監査役がそれぞれ各拠点・関係会社を自らの目で見て、現地の責任者等と直接コミュニケーションをとることを重視している。・ 2023年度監査役会実効性評価の結果を踏まえ、監査役会とは別に監査役ミーティングを開催するなど、監査役会の実効性向上に向けて可能な改善にも取り組んでいる。 監査役および監査役会は、今後とも監査活動の実効性の向上を図り、当社グループの経営基盤の強化および企業価値の向上に貢献すべく努めてまいります。123コーポレートガバナンス2)関係会社監査役との情報共有に関する事項 グループ・ガバナンスの観点から、子会社のリスクを把握および監督することが重要である。常勤の監査役が隔月開催の関係会社監査役の連絡会等に出席することで得た情報は、引き続き社外監査役にも共有する。また、詳細な個別業務や書類の監査を担っている監査部から、関係会社の実務的な問題点についてより積極的に情報提供を受けることを検討する。3)新任監査役のサポートに関する事項 新任の監査役(特に社外監査役)就任時に、当社事業の理解向上策の実施を検討する。監査役監査および監査役会の 実効性についての分析・評価とその結果

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