統合報告書2025_和文
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金属価格・為替レート 世界経済は、不動産不況による中国経済の低迷や地政学的リスクの長期化、米国の関税政策をはじめとする国際的な貿易摩擦や金融市場の調整に伴う各国・地域におけるインフレ再燃リスクなど、様々な要因によって悪影響を受けることが懸念されています。 足元の非鉄金属の需給は、銅の需要は再生可能エネルギーやAI向けを中心とする新用途により増加するものの、中国を中心とする生産能力の拡大により若干の供給過多となる見込みです。ニッケルの需給については、引き続きインドネシアでの増産により供給過多が継続すると予想されています。 材料事業の関連業界におきましては、車載用電池材料の需要は、足元では一部の国や地域で成長が鈍化していますが、中国・欧州・インドが市場を牽引し、引き続き拡大していくものと予想されています。電子部品市場は、AI向けや家電・産業機械の回復により、成長が見込まれています。 こうした状況のなか、2025年度の連結業績予想(5月作成)については、主要な非鉄金属価格は計画作成時の水準を考慮したうえで将来の需給バランスを予測して設定し、主要製品の生産量および販売量は計画作成時の実績などを踏まえて計画しました。その結果、連結売上高は1兆5,380億円、連結税引前当期利益は1,000億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は580億円となる見込みです。売上高税前利益  内、持分法投資損益親会社の所有者に所属する 当期利益資源製錬材料その他・調整合計銅($/t)ニッケル($/lb)金($/toz)為替(¥/$)(億円)(億円)2025年度の実力損益(5月予想) 2025年度の5月予想値(税引前利益)から、「金属価格および為替の変動局面において発生する損益(在庫評価影響・海外銅鉱山精算影響)」および「当該期間の特殊要因の影響」を除いたものを、実力損益としています。 2024年度の実力損益と比較すると、金価格の上昇やケブラダ・ブランカ銅鉱山やコテ金鉱山の損益貢献はあるものの、ニッケル価格やコバルト価格の下落、為替の円高、銅製錬事業のTC/RC の低下などの影響を受け100億円程度の下落となる見込みです。2025年度税引前利益 予想値(5月)2025年度税引前利益 実力損益2025年度業績予想(5月)2025年度セグメント別損益(予想)2025年度 5月予想2025年度 5月予想15,3801,000260580970-5020601,0002025年度 5月予想9,4007.252,800150.00増減増減増減2024年度実績15,93331487-553+686+173165+4152024年度実績1,018-71-542-91314-48+21+562+151+6862024年度実績9,3707.512,858152.58+30-0.26-58-2.581441,100億円〜1,000億円1,000億円2025年度の業績予想2024年度業績と2025年度計画

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