統合報告書2025_和文
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設する工事を進めていきます。これは2025年5月に詳細設計を完了し、新設する建屋の基礎工事を開始したところで、2025年10月に増設工事を完了する予定です。そのほか、ミル処理量のさらなる増加を見据えて、付帯設備の増設も検討しています。 コテ金鉱山の周辺エリアであるゴセリン地区の鉱床を対象に最適な開発手法や経済性を検討するために予備調査をした結果、一定の経済性が確認できたことから、引き続き調査を進めていきます。2つの新しい鉱山の早期安定化 2024年12月よりリオ・ティント社が保有するウィヌ銅・金プロジェクト権益のうち30%を取得することについて同社と独占交渉を進めていましたが、2025年5月に参画契約の合意に至りました。 ウィヌ銅・金プロジェクトでは、2024年末時点で鉱量7億4,100万トン、銅量約300万トン(銅品位0.40%)、金量約250トン(金品位0.33g/t)の資源量が確認されています。鉱石処理量年間1,000万トン規模の開発に向け、予備調査と並行して環境許認可の申請手続きを開始しています。 当社は長期ビジョンにおいて年間銅権益生産量30万トンを目標としており、ケブラダ・ブランカ銅鉱山、モレンシー銅鉱山やセロ・ベルデ銅鉱山などにウィヌ銅・金プロジェクトが加わることで、銅権益生産量が増加することを期待しています。 また、操業中の菱刈鉱山とコテ金鉱山にウィヌ銅・金プケブラダ・ブランカ銅鉱山 2024年11月には、稼働開始後初めてミル処理量が設計値を上回り、また、2025年には本プロジェクトのために組成したプロジェクトファイナンス契約で定められた生産指標やコストなどの財務完工の条件をすべて達成しました。今後は、残る操業上の課題に対応しながら、早期にフル生産での安定操業体制を確立すべく取り組んでいきます。 同鉱山は、マインライフ27年と長期にわたる操業が見込まれることが特長で、今後4年間の年間銅生産量としては230〜310千トンを予定しています。また、処理量を段階的に増加させていく計画で、現在はプラント操業の最適化、効率操業を阻害している要因を取り除くデボトルネッキングに向けた、スタディを進めています。コテ金鉱山 2025年6月に連続30日間の平均ミル処理量が設計値である36千トン/日に到達するなどランプアップが進んでいますが、さらに2025年末をターゲットに安定したフル生産体制の確立を目指します。 また、並行して、設計値を超える処理量増加を目指して、ボトルネックとなる破砕能力を増強するために破砕機を増ウィヌ銅・金プロジェクト(提供:リオ・ティント社)」ロジェクトからの金が加わることで、金権益生産量も増加すると考えています。61中計27期間の主な取り組み資源事業新規プロジェクトの推進

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