統合報告書2025_和文
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23.2 万トン海外鉱山と派出状況(2025年8月1日現在)※ その他海外探鉱拠点や研究機関への派出も行っています。サステナビリティを重視する菱刈鉱山 菱刈鉱山(鹿児島県)では、1985年の出鉱開始以来約273トン(2025年3月末現在)の金を産出しています。金鉱石中の金含有量(品位)は、世界的に鉱石1トン当たり3〜5グラムといわれる中、菱刈鉱山は1トン当たり約20グラムと世界平均の5倍近い高品位が特長です。 2025年度の年間生産金量は3.5トンの計画であり、中計27では21中計よりも生産・販売金量が減少する見込みとなっていますが、これは可採平均金品位での採掘を基本とするサステナビリティ重視の操業を行っているためで、これにより貴重な資源を取り残すことなく有効活用することができます。 一方、1985年の開山から約40年が経過し、重要設備の老朽化が進んでいることから、設備の更新を精力的に推進するとともに、自律走行重機をはじめとしたDX関連設備の導入などのコスト削減策にも積極的に取り組んでいます。 菱刈鉱山では、長く操業を続け、世界に誇れる鉱山にすることに加え、資源技術者が鉱山操業に必要な技術について研鑽を積む人材育成=マイニングスクールの場であり続けることも目指しています。銅権益総量における鉱山別内訳2024年度銅生産量実績の鉱山別割合技術系 1人モレンシー銅鉱山事務系 1人技術系 1人コテ金鉱山技術系 6人ケブラダ・ブランカ銅鉱山オホス・デル・サラド銅鉱山出資比率 16.0%技術系 5人ケブラダ・ブランカ 21.6%カンデラリア+ オホス・デル・サラド10.8%セロ・ベルデ 31.2%ノースパークス 2.1%モレンシー 34.3%ノースパークス銅鉱山出資比率 13.3%出資比率 25.0%セロ・ベルデ銅鉱山出資比率 16.8%カンデラリア銅鉱山出資比率 16.0%62出資比率 30.0%出資比率 25.0%権益を保有する優れた鉱山 当社長期ビジョンのターゲットの一つである銅権益分年間生産量30万トンの達成に向けて、従来から権益を保有する銅鉱山においては課題の洗い出しと対応を強化することで安定生産を維持すべく注力していきます。モレンシー銅鉱山(米国)などの生産量低迷などが課題となっていますが、事業パートナーとの問題意識・解決策の共有、モニタリングの強化、技術者の派出と改善提案を重ねながらこれらの課題に対応していきます。 引き続き、安定操業を維持しながら、確実に計画通りの生産を達成すべく努めていきます。 いずれの銅鉱山も探鉱ポテンシャルを豊富に有しているのが特長で、マインライフの延長に向けた追加鉱量の確保も進めていきます。資源事業持続的成長を支える資産

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