い状態を「会社・組織と従業員の間において、相互の理解ができており、会社・組織は従業員を大切にする、従業員は会社・組織の発展と活性化に力を注ぐという状態になっていること」と定義し、この実現に向けた取り組みを進めています。2024年度サーベイによるエンゲージメントスコア(サーベイ参加企業(約1万社)の平均を「50」とした偏差値)は、グループ(当社+調査対象国内関係会社9社)が「47.7」(回答率:98.2%)、住友金属鉱山単体が「49.9」(回答率:96.3%)でした。サーベイを通して、直属上司との関係性は強みであるものの、外向き志向や自己成長実感などに課題があること、社内組織ごとのスコアのばらつきが大きいことが把握できました。これらの結果を踏まえ、グループ全体のスコアを持続的に向上させていくために、「全社的な課題に取り組み、スコアの絶対値を向上する取り組み」と「それぞれの組織でスコアの底上げを図る取り組み」を並行して進めていきます。 「2030年のありたい姿」のKPIとして、2030年にグループのスコアを「55」に引き上げることを掲げています。サーベイ結果を通じて、従業員がどのような点に期待・満足し、何が充足していないのかを把握し、エンゲージメント向上の取り組みを進めることで、組織のパフォーマンスを高めていきます。 |重要課題|人的資本経営エンゲージメントスコア「SMM経営理念浸透プログラム」の研修の様子「SMM経営理念浸透プログラム」を新任部長・拠点長クラスの研修に追加しました。2025年度は中期経営計画2027の人材マテリアリティの一つである「経営理念をベースに求心力ある企業文化の醸成」を達成するために、総合職2年次研修、キャリア二次研修、部長・拠点長クラス研修を展開することとしています。本プログラムは、創業から近代までの事業変遷と社会背景を纏めた「ラーニングマット©」を用いて、相互対話を実施。これまでの事業変遷や様々な意思決定の背景にある経営理念・事業精神を深く解釈・理解し、それを体現するリーダー・社員としての行動変容を促すことを目的としています。 2023年度まで従業員意識調査を実施してきましたが、求心力ある企業文化の醸成に向けて、2024年度からエンゲージメントサーベイを導入し、従業員のエンゲージメントレベルを定量的に測定するとともに、組織としての強みや課題を明確にしています。当社では、エンゲージメントが高(当社+調査対象国内関係会社)2030年度目標スコア(偏差値)2024年度実績47.7スコア(偏差値)90安全文化の深化 「ものづくり」の会社である当社グループにとって、安全は経営基盤を支える最優先のテーマです。重篤災害ゼロという目標に向け、労使が一体となって安全の取り組みを推進していきます経営理念の浸透 「企業文化」領域の人材マテリアリティとして、従業員の属性・価値観の多様化により、求心力や従業員エンゲージメントが低下する懸念があると認識しています。自由闊達な組織風土のもとで、多様な従業員が、当社グループに誇り・愛着を持ち、エンゲージメント高く働ける企業文化の醸成に向けた取り組みを進めていきます。 これまで、多くの従業員を対象に、創業の地である京都訪問や旧別子登山といった研修を実施し、住友の歴史・事業精神、経営理念の理解・浸透を図ってきました。 2024年度には、事業精神や経営理念を自分事に昇華し、日々の意思決定・業務に活かす力を養うことを目的に、従業員エンゲージメントの向上KPIと実績企業文化55
元のページ ../index.html#91