|重要課題|人的資本経営 多様な従業員が、当社グループに誇り・愛着を持ち、エンゲージメント高く働ける企業文化を醸成するには、多様なメンバーがお互いを認め、信じ、自身の強みを活かしながら、公平な機会のもとで協創すること(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I))が不可欠です。DE&Iを経営戦略として浸透・実践するためには、経営トップがその目的や意義を明確に発信することが重要であり、管理職は自らの言葉でDE&Iの意図を職場に伝え、具体的な施策を実行することが必要です。そして、全従業員が意図を理解し、積極的に参加することで、一人ひとりの態度や行動が変わり、企業文化の変革につながります。こうした考えのもと、2024年に「住友金属鉱山グループDE&I宣言」を行い、経営トップのメッセージとして目的や意義を公表しました。2025年4月には、全従業員がDE&Iに取り組み、全社で協創を進めることを目的に、人事部に「DE&I協創室」を設置しています。 DE&Iの協創にあたり、ジェンダーバランス(女性活躍)、外国人従業員の活躍推進、性的マイノリティ(LGBTQ+)が働きやすい環境づくりと理解浸透、障がい者雇用の推進と定着支援、ライフステージに応じた仕事との両立支援など、様々な取り組みを行っています。ジェンダーバランスの推進に向けては、2012年から具体的な取り組みを開始し、管理職への登用や生産現場での勤務、国外拠点への駐在など、女性の活躍の場を着実に広げてきました。「2030年のありたい姿」では、女性管理職比率の目標(女性管理職 比率・人数:連結18%、単体7%(50人))を設定し、さらに女性役員比率30%を目指しています。これらの達成に向け、定期・キャリア採用における女性採用比率の目標設定、次世代リーダー育成のための女性社員の外部研修派遣、役員と女性総合職との懇談会の開催などを実施しています。また、女性のキャリア継続や活躍には男性の育児参加が不可欠であり、制度説明会や個別面談などを通じて男性が育児休業を取得しやすい職場づくりを進め、2023・2024年度の男性育休取得率は2年連続で100%(育児目的休暇を含む)に達しました。今後は、女性管理職の個別育成計画やメンター制度の導入を検討していきます。 また、社内でのDE&I協創にとどまらず、非鉄業界全体でのDE&I実現を目指し、2023年度から非鉄各社および日本鉱業協会と共催で「非鉄DE&Iフォーラム」を開催しています。外部専門家の講演や各社従業員によるトークセッションなどを実施しており、今後も継続していきます。女性管理職比率(人数)男性育児休業取得率(単体)KPIと実績連結11.5% 単体3.3% (28人)DE&Iの協創連結18% 単体7% (50人)2030年度目標2030年度目標100%2024年度実績2024年度実績100%女性管理職数と比率の推移(単体)■■女性管理職数(左軸) 女性管理職比率(右軸)(人)0605040302010(%)9.07.56.04.53.01.50.0(年度)(年度末目標)(年度末目標)111.51.5201920202021202220232024282826203.23.23.33.32.92.914112.02.01.51.5507.07.0355.05.02030202791計画的な後継者育成体制の構築 「人材・組織体制」領域の人材マテリアリティとして、歪な人員構成や人口動態の影響による採用難などによる事業の継続性リスクを特定しており、事業戦略の実現に求められる人材を持続的に安定供給できる体制を構築することが求められています。 これまで、次世代経営層の人材プールを拡充することが人材・組織体制
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