重要課題・ガバナンス

尾鉱ダム管理に関する方針​

改正実施日:2025年4月1日

住友金属鉱山グループ尾鉱ダム管理方針

1. 目的

本方針は、住友金属鉱山グループ(住友金属鉱山株式会社およびその子会社。以下、当社グループ)が運営する鉱山等における尾鉱ダムの安全管理を徹底し、環境保護と地域社会の安全を確保することを目的とし、本方針に基づき、当社グループは、尾鉱ダムの健全かつ効果的な管理を行い、持続可能な事業活動を推進します。

2. 適用範囲

本方針は、当社グループの事業全体および当社グループのすべての役員・従業員ならびに当社グループの日常業務指示のもとにある請負業者に適用されます。
また、本方針は、当社グループの国内および海外における尾鉱ダムに適用されるほか、当社グループは、直接の操業および管理を行っていない当社が出資する鉱山等の尾鉱ダムの安全管理について支援を行います。

3. ガバナンスと推進体制

サステナビリティ委員会の下部組織である地球環境保全部会を統括する安全環境部所管執行役員は、取締役会が監督するサステナビリティ委員会に対して本方針の遵守状況を定期的に報告するとともに、尾鉱ダム管理全般に関する取り組みを推進します。また、尾鉱ダムの安全性と健全性および環境・社会パフォーマンスについて、取締役会に情報を提供します。

4. 尾鉱ダム管理に関する方針の原則

当社グループは、尾鉱ダムに適用される法規制を含め政府などの行政機関が定める規制、コミュニティとの協定およびGlobal Industry Standard on Tailings Management(GISTM:尾鉱ダム管理国際産業規格)を遵守することを約束するとともに、ICMM(国際金属・鉱業評議会)メンバーとして、本方針は、ICMMが定めるテーリングス・ガバナンス・フレームワーク・ポジション・ステートメントにて説明されるICMMのアプローチおよびコンフォーマンス・プロトコルズに合致しています。
また、当社グループは、尾鉱ダム管理に関し、以下の原則を採用します。

  • 当社グループの尾鉱ダムのリスクレベルに基づく管理を行います。
  • 従業員、請負業者および一般の方々の健康と安全を保護します。

5. 経営資源の配分

尾鉱ダムの安全管理は、当社グループの事業に不可欠です。事業全体を通じて責任ある尾鉱ダムの管理を推進し、尾鉱ダムの計画、設計、建設、運営、廃止および廃止後のライフサイクル全般におけるリスクや環境影響を最小限に抑えるため、尾鉱ダム管理の活動を実施するために必要な経営資源を確保します。

6. 協働

尾鉱ダムの安全管理は、当社グループが事業を展開している地域社会にとっても非常に重要です。尾鉱ダムの設計、管理およびレビューに関して、コミュニティなどステークホルダーと協力します。また、環境マネジメントシステム(EMS)を維持し、従業員の力量を確保するための教育など、適切なリソースの割り当てを行い、コミュニケーション、問題の早期認識、予防、解決する組織の文化を通じて、責任ある尾鉱ダムへの取り組みを実行するよう努めます。
尾鉱ダムの計画、設計、建設、運営、閉鎖および閉鎖後に関わるすべての担当者が、自身の役割に関連する情報にアクセスし、責任を理解できるように、コミュニケーションプロセスを維持します。

7. 緊急事態への準備と対応

壊滅的な事故などの緊急事態への準備や、万が一、事故が発生した際には迅速な対応と復旧に取り組みます。

8. レビューとレポート

本方針を定期的にレビューし、尾鉱ダムの安全性および健全性についての推奨事項を取り入れて継続的に改善に努めるとともに、GISTMの原則・要件に従い、尾鉱ダムに関する情報について透明性をもって開示します。
本方針が修正される場合は、その変更内容について取締役会の承認を得ます。


本方針は、住友金属鉱山株式会社のサステナビリティ委員会にて協議され、取締役会において承認されました。

代表取締役社長 松本伸弘
2025年4月1日改正
松本 伸弘